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イエスを通して!

  • 執筆者の写真: 耕司 大平
    耕司 大平
  • 2022年12月31日
  • 読了時間: 7分

2022年12月31日(土)  「イエスを通して!」  LT(Loving Time)大平耕司

それからすぐ、イエスは弟子たちを強いて舟に乗せ、向こう岸へ行かせ、その間に群衆を解散させられた。群衆を解散させてから、祈るためにひとり山にお登りになった。夕方になっても、ただひとりそこにおられた。ところが、舟は既に陸から何スタディオンか離れており、逆風のために波に悩まされていた。夜が明けるころ、イエスは湖に上を歩いて弟子たちのところに行かれた。弟子たちが、イエスが湖上を歩いておられるのを見て、「幽霊だ」と言っておびえ、恐怖のあまり叫び声をあげた。イエスはすぐ彼らに話しかけられた。「安心しなさい。私だ。恐れることはない」。すると、ペトロが答えた。「主よ、あなたでしたら、私に命令して、水の上を歩いてそちらに行かせてください」。イエスが「来なさい」と言われたので、ペトロは舟からおりて水の上を歩き、イエスの方へ進んだ。しかし、強い風にきがついて怖くなり、沈みかけたので、「主よ、助けてください」と叫んだ。イエスはすぐに手を伸ばして捕まえ、「信仰の薄い者よ、なぜ疑ったのか」と言われた。そして、二人が舟に乗り込むと、風は静まった。舟の中にいた人たちは、「本当に、あなたは神の子です」と言ってイエスを拝んだ。(マタイ14章22~33節)

この聖書箇所は、聖書物語の中ではよく愛され、読まれ、語られてきた物語です。五千人の群衆に食事を与えられた奇跡のあとの物語です。イエス様が、弟子たちを「強いて舟に乗せ」ました。イエス様と離れて、心細がって嫌がる弟子たちを舟に乗せて、「向こう岸に行っていなさい、私も後から行くから」と言われて出されたのだと思います。その後に急激に天候が変わり突風が吹きガリラヤ湖は荒れ模様となったのです。風が強まり、波が高くなり、逆風になって、舟が先に進むことが出来なくなりました。弟子たちが一生懸命に舟を漕いでもどうしようもない状態でした。そして、夜明け前ごろ、まだ荒れている湖の上をイエス様が歩いて、近づいて来られました。弟子たちは、「幽霊」だと思い恐さで叫び声をあげます。嵐の中でイエス様が湖の上を歩いて来られるはずはない、神様は自分たちを見捨てたと思ったにちがいありません。これは私たちも同じです。人生の荒波に遭った時に、自分は神に見捨てられてしまったと感じるものです。実はそのような嵐に中においてこそ、自分に近づいてくださっていることに気が付かないのです。この時、イエス様は、「安心しなさい。私だ。恐れることはない」と声をかけられました。弟子たちはほっとしました。そしたら、最年長のペトロが、「主よ、あなたでしたら、私に命令して、水の上をあるいてそちらへ行かせてください」と頼みます。するとイエス様が、「来なさい」と言われました。ペトロはすぐに舟から降りて湖の上を歩き始めました。イエス様と同じように湖の上を歩けることにとても喜んでいた時に、風を見て怖くなりました。するいと沈みかけたのです。あわてて、「主よ、助けてください」と叫びました。イエス様はすぐに手を伸ばして、つかまえて引き上げてくださいました。そして、「信仰の薄い者よ、なぜ疑ったのか」とペトロに言われたのです。この嵐の中にあってもイエス様がいて一緒に歩いてくださると思った時に、ペテロは湖の上をこんどは舟に向かって歩いて行くことができました。それを見て、舟にいた弟子たちはイエスを拝んで、「本当に、あなたは神の子です」と言いました。よく教会は、舟にたとえられます。毎週私たちが教会に通うのは、不安になる日々、イエス様にお会いしに行くことなのです。日々、嵐の中のような生活をする中、イエス様にお会いして、「安心しなさい。私だ。恐れることはない」と声をかけていただき、「本当にあなたは神の子です」と主に対する信仰を言い表す時なのです。一週間ごとの安息日は、愛と力を頂くときなのです。

ペトロのように、最年長で信仰熱心で、いつもイエス様と一緒にいても、そして、イエス様を見上げ、そのお声の指示に従って、イエス様の所へ歩んでいても、人間的な不安や弱さに襲われます。罪深い己と共に、悪魔のはびこる社会の中を歩むことがいかに困難なことかをこの物語は教えます。同時に、イエス・キリストの必要と希望を訴えています。

さて、今日私に与えられた聖書のメッセージです。

Ⅰペトロ5章10節b『キリスト・イエスを通してあなたがたを永遠の栄光へ招いてくださった神御自身が、しばらくの間苦しんだあなたがたを完全な者とし、強め、力づけ、揺らぐことがないようにしてくださいます。』・・・この聖句は、前述のイエス様の弟子の一人のペトロが各地にいる信徒たちに書き送った手紙です。湖の経験のあとも、イエス様がローマ兵に捕まった時には、あわてて逃げ去り、イエス様の事は知らないと三度も拒否したとても弱い存在でした。それが、復活のイエス様に出会い、イエス様を通して殉教者へと変貌を遂げました。彼の最期は、ローマ帝国の大暴君ネロのクリスチャン迫害によって、ローマから逃げ出す最中に、逆方向に向かって歩んで行かれるイエス様にお会いしたことから始まります。ペトロはとっさに、「主よ、どこに行かれるのですか?(クォ・バディス)」と問うと、イエス様は、「あなたが私の民を見捨てるのなら、私はもう一度十字架にかけられるためにローマへ!」と答えられました。彼はそれを聞いて悟り、殉教を覚悟してローマへ戻りました。そして、ローマ軍に捕らえられ、十字架刑はもったいないと、逆さ十字架に架かり殉教の死を遂げたのです。

この冒頭の聖句は、ペトロが特に教会の責任者に書き送りました。「思い煩いは、何もかも神にお任せしなさい。神が、あなたがたのことを心にかけてくださるからです。身を慎んで目を覚ましていなさい。あなたがたの敵である悪魔が、ほえたける獅子のように、だれかを食い尽くそうと捜し回っています。信仰にしっかり踏みとどまって、悪魔に抵抗しなさい。あなたがたと信仰を同じくする兄弟たちも、この世で同じ苦しみに遭っているのです。・・しかし、あらゆる恵みの源である神、すなわちキリスト・イエスを通してあなたがたを永遠の栄光へ招いてくださった神御自身が、しばらくの間苦しんだあなたがたを完全な者として、強め、力づけ、揺らぐことがないようにしてくださいます」(Ⅰペトロ5:7~10)。ペトロは、自分自身の弱さの体験を踏まえ、イエス・キリストを通して、己の弱さや罪、世を惑わしている悪魔との戦いに抵抗する力を励ましと希望を与えてくださると伝えています。

当時のユダヤ社会において、ペトロや他の弟子たちがイエス様に導かれた要因は、イエス・キリストを通して、この世のおかしさと神の国の希望が見えたことでした。弟子たちは、イエス・キリストを通して、社会の悪が分かりました。イエス・キリストを通して、悪魔の暗躍が分かりました。イエス・キリストを通して、真実の愛が分かりました。イエス・キリストを通して、自分の生まれた意味が分かりました。イエス・キリストを通して、人生の歩み方が分かりました。イエス・キリストを通して、生きる意味が分かりました。イエス・キリストを通して、神の存在が分かりました。イエス・キリストを通して、神の人間に対する御旨(目的)が分かりました。イエス・キリストを通して、人生の目的が分かりました。イエス・キリストを通して、自分の使命が分かりました。イエス・キリストを通して、人生の希望が湧いてきました。イエス・キリストを通して、生涯の計画を立てられました。イエス・キリストを通して、真の喜びが湧いてきました。イエス・キリストを通して、モティベーション(やる気)が湧いてきました。イエス・キリストを通して、人生の良きパートナーが出来ました。イエス・キリストを通して、神の家族が出来ました。イエス・キリストを通して、この世の最も尊いものが分かりました。イエス・キリストを通して、己の道をまっとうすることが出来ました。イエス・キリストを通して、人生の総仕上げを為すことが出来ました。イエス・キリストを通して、自分自身の弱さを知ることが出来ました。イエス・キリストを通して、罪深い己を知ることが出来ました。イエス・キリストを通して、悔い改めることを知りました。イエス・キリストを通して、イエス様の素晴らしさを知りました。イエス・キリストを通して、すべての重荷から救われました。

今年一年、あなたはイエス・キリストを通して、何を与えられましたか?

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