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われこそ罪人!

  • 執筆者の写真: 耕司 大平
    耕司 大平
  • 2022年11月26日
  • 読了時間: 7分

2022年11月26日(土)    「われこそ罪人!」   LT(Loving Time)大平耕司

『イエスはエリコに入り、町を通っておられた。そこにザアカイという人がいた。この人は徴税人の頭で、金持ちであった。イエスがどんな人か見ようとしたが、背が低かったので、群衆に遮られて見ることはできなかった。それで、イエスを見るために、走って先回りし、いちじく桑の木に登った。そこを通り過ぎようとしておられたからである。イエスはその場所に来ると上を見て言われた。「ザアカイ、急いで降りて来なさい。今日は、ぜひあなたの家に泊まりたい。」ザアカイは急いで降りて来て、喜んでイエスを迎えた。これを見た人は皆つぶやいた。「あの人は罪深い男のところに行って宿をとった。」しかし、ザアカイは立ち上がって、主に言った。「主よ、私は財産の半分を貧しい人々に施します。また、だれかから何かだまし取っていたら、それを四倍にして返します。」イエスは言われた。「今日、救いがこの家を訪れた。この人もアブラハムの子なのだから。人の子は、失われたものを捜して救うために来たのである。」』(ルカ19:1~10)。・・・その当時、ユダヤを支配していたローマ帝国から雇われ税金を取り立てる仕事をしていたザアカイという人がいました。彼は、同胞のユダヤ人から嫌われて孤独でした。人々からローマの権力を着て過剰な税金を取り立てていましたから金銭面では裕福でしたが、精神面では幸福ではなかったのです。徴税人たちと食事をしてくださるという噂のイエス・キリストが、エリコの町に来られるという知らせが伝わってきました。ザアカイはそれを聞くと、いてもたってもいられず、仕事を放り出しイエス様のもとへ駆けつけます。しかし、イエス様の周りは群衆で特に背の低いザアカイはイエス様を見ることはできません。人々も彼を嫌って道を塞いだのかもしれません。それでザアカイは先回りして、いちじく桑の木に登ってイエス様を一目見ようとしました。ところが、イエス様の方が先にザアカイを見つけ、「ザアカイ、急いで降りて来なさい。今日は、ぜひあなたの家に泊まりたい」と言われたのです。ギリシャ語原文を直訳すると、「前からあなたを訪ねて、あなたのところで泊めてもらいたいと私は思ってきたのだ」となります。イエス様がエリコの町をお訪ねになったとき、ザアカイの名前がすでに心に刻まれていたのです。予定に従い、あなたのところに来た、というイエス様の発言は周りもザアカイも驚かせました。人々は、「あの人は罪深い男のところに行って宿をとった」と呟きました。なぜ、イエス様はザアカイを訪ねられたのでしょうか?それは、「今日、救いがこの家を訪れた。この人もアブラハムの子なのだから。人の子は、失われたものを捜して救うために来たのである」、つまり、悪い事をしたのは自業自得かもしれません。神や隣人の関係などどうでもよいと思っていたかもしれません。同胞のユダヤ人からも神に捨てられた存在と見なされていました。だから「やけを起こして」いました。私たちの心の中にも同じような寂しさがあったりします。しかし、イエス様は言われます。「そういう人間こそ私が尋ねだし、私が救う」と。イエス様は、この人もアブラハムの子だからと、ユダヤ人の先祖が神と契約し、子孫が皆救いの中に入れられるという約束を行使されるのです。ザアカイは確かにイエス様に一目見たいと思って来ました。しかし、イエス様の方からザアカイを見つけ出してくださいました。その時、彼に救いが訪れました。その時にザアカイは生まれ変わりました。自分が抱いていたイエス様への憧れは、この新しく生まれ変わることであったのだと悟ります。自分を愛し、新しくしてくださっている神の子イエスにお会いした喜びに溢れ、ザアカイは、イエス様を「主」と呼び、この主イエスに従う決意を明らかにします。「主よ、私は財産の半分を貧しい人々に施します。また、だれかから何かだまし取っていたら、それを四倍にして返します」。イエス様がザアカイの家を出られた後、ザアカイは、手段を尽くして、貧しい人々を訪ねて、これを助け、不正を行って苦しめた人々を訪ねて赦しを乞いつつ償いをします。やがてイエス様が十字架につけられたことも、蘇られたことも知り、彼は、クリスチャンとなりました。伝道者としてある地域の責任者となり奉仕を尽くしたのです。

今日私に与えられた聖書のメッセージです。

ルカ17 章17~19 節『そこで、イエスは言われた。「清くされたのは十人ではなかったか。ほかの九人はどこにいるのか。この外国人のほかに、神を賛美するために戻ってきた者はいないのか。」それから、イエスはその人に言われた。「立ち上がっていきなさい。あなたの信仰があなたを救った。」・・・イエス様は、エルサレムへ上る途中、サマリアとガリラヤの間を通られました。ある村に入ると、重い皮膚病を患っている10人の病人が出迎えて、遠くの方から声を張り上げて、「イエス様、どうか私たちを憐れんでください」と言いました。当時、皮膚病は神の罰と考えられ、感染すると恐れられ、家族や社会から遠ざけられ、荒れ野の中で暮らさないといけませんでした。彼らは人に近寄ることを禁じられ、遠くから話さなければなりませんでした。・・彼らはイエス様の評判を聞きつけたていたのでしょう。イエス様が通られると、大声を張り上げて癒しを乞うたのです。イエス様は、重い皮膚病を患っている人たちを見て、「祭司たちのところに行って、体を見せなさい」と言われました。旧約時代の神の民であるイスラエル人の規定として、神からの罰と考えられた皮膚病は、それが癒されたかどうかは、神殿の奉仕を任じられた祭司たちがその判定を下しました。だから、イエス様もその規定に従ってそのように言われたのです。10人はすぐにイエス様の命令に従いました。自分の家族や社会への関わりの復活に関わることだったから、必死だったのです。当然です。ワラをもすがる気持ちで、イエス様の言葉に従いました。そして、祭司のいる神殿へ向かって歩き出しました。いや、走ったかもしれません。ところが、その途中で、できものだらけの彼らの体がすっかりきれいになり、病は消えてしまいました。それは、それぞれがすぐに感じ取りました。なんせ、何年もその病を身に負って、かゆいやら痛いやら気持ちの悪い苦痛の日々を過ごしていて、それらが完全に無くなり癒されたのですから当然です。そして、その病を癒されたことを知った時に、他の9人はそのまま祭司のところに行ってしまいました。ところが、その中のひとりは、自分が癒されたことを感じ取り、大声で神をほめたたえながらまずイエス様のところへ帰ってきたのです。彼はサマリア人でした。そこで、イエス様は言われました。「清くされたのは十人ではなかったか。ほかの九人はどこにいるのか。この外国人のほかに、神を賛美するために戻ってきた者はいないのか」。このイエス様の発言に、深い意味が隠されています。サマリア人であるこの人のことを取り立てて、外国人とおっしゃっているのです。つまり、イエス様の同胞のユダヤ人と敵対関係にあったサマリア人の事を強調して呼んでおられます。ほかの9人はユダヤ人だった可能性があります。その同胞が神を賛美しに戻って来ずに、神から離れたサマリア人が、嫌っていたユダヤ人であるイエス様に感謝し、足もとにひれ伏したのです。『自分を癒してくれたのは、イエス様を自分のところに遣わしてくださった神である』と深く感じ取ったのです。そして、このサマリア人の事をイエス様はお喜びになり、このように言われました。「立ち上がっていきなさい。あなたの信仰があなたを救った」。その直前に「ほかの九人はどこにいるのか」と言われたイエス様の心情としては、サマリア人への喜びとは反対に、同胞の不信仰への深い悲しみが見て取れます。なぜこのように反応が違ったのでしょうか?ユダヤ人は、自分たちは癒されて当然だという高ぶった心がありました。こんなサマリア人と、自分たちは違うのだという既得権みたいなプライドが働いていたのかも知れません。

さて、私たちの心はどうでしょうか。のど元過ぎればどうとやら・・。私たちも、救われた当初は感謝をしたかもしれません。何か神様に良いことをして頂いたと思った時だけ感謝をするというのではなく、私たちの全生活がすべて感謝なのです。ザアカイもサマリア人もイエス様の方から彼らを愛して下さったので彼らはその愛に心から応えたのです。そこに下心とかプライド、立場などありませんでした。「われこそ罪人だ」という告白と悔い改めだけがあったのです。イエス様を常に見上げて奉仕の日々を共に歩みましょう!

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