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  • 執筆者の写真耕司 大平

イエスのバプテスマ!

2023年12月9日(土) 「イエスのバプテスマ!」  LT(Loving Time)大平耕司

イエス様が生まれる6カ月前、大天使ガブリエルはマリアのほかに、もう一人の誕生を告げるために、マリアの親戚エリザベツのもとへ降りていました。やがてエリザベツは男の子を出産、その子はガブリエルの言葉に従い、ヨハネと名付けられました。その父、祭司ザカリアは、わが子に向かって預言しました。「幼子よ、お前はいと高き方の預言者と呼ばれる。主に先立って行き、その道を整え、主の民に罪の赦しによる救いを、知らせるからである」(ルカ1:76,77 )。ヨハネこそ、救い主イエス・キリストにバプテスマを授けた人物です。成長したヨハネは、人々の前に現れるまで、イナゴと野蜜を食料にしながら荒野で暮らしていました。その姿は、粗末なラクダの毛の衣に、皮の帯を締めていました。ヨハネは、荒野や人里離れたほら穴などで節制した生活をしているエッセネ派に属していました。彼は熱心なユダヤ教徒で、エルサレムの神殿にいるパリサイ派やサドカイ派の人々に「蝮の子らよ、差し迫った神の怒りを免れると、だれが教えたのか。悔い改めにふさわしい実を結べ」(マタイ3:7,8)と厳しく譴責し、預言者イザヤの言葉、「荒野に呼ばわる者の声がする。主の道を整えよ。私たちの神のために、荒れ地に大路をまっすぐに通せ」(イザヤ40:3)に導かれ、救い主と新しい世界の到来を待ち望んでいました。彼の「悔い改めよ。天の国は近づいた」(マタイ3:2)という言葉は広く国中に伝わり、人々の心を揺さぶりました。人々はヨハネの教えを聞くために集まってきました。彼らに対し、ヨハネは皆が罪を悔い改めなければ、救いはこないと説きました。そして、「どうすればよいのでしょう?」と戸惑う人に答えました。「下着を二枚持っている者は、一枚も持たない者に分けてやれ、食べ物を持っている者も同じようにせよ」(ルカ3:11)。やがて人々はヨハネこそ救い主ではないかと言い合いましたが、ヨハネは否定しました。「私よりも優れた方が、後から来られる。私は、かがんでその方の履物のひもを解く値打ちもない。私は水であなたがたにバプテスマを授けたが、その方は聖霊でバプテスマをお授けになる」(マルコ1:7)。そして、やがて訪ねて来られたイエス様に畏れながらもバプテスマを授け、その役目を果たしました。ヨハネは、神の民イスラエルが長い間、待ち焦がれた救い主の水先案内人でした。

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さて、今日私に与えられた聖書のメッセージです。

ルカ3章21、22節『民衆が皆バプテスマを受け、イエスもバプテスマを受けて祈っておられると、天が開け、聖霊が鳩のように目に見える姿でイエスの上に降って来た。すると、「あなたは私の愛する子、私の心に適う者」という声が、天から聞こえた』・・・聖書には、イエス様の数々の偉業が記されています。しかし、イエス様の少年から青年の時代にかけての記述はほとんどありません。そんな謎に包まれた少年時代の数少ない記述としてあげられるのが、ルカの福音書に記された12歳の時のお話です。それは、毎年行われる「過越しの祭り」で両親に連れられてエルサレムに行った時のことです。祭りが終わり、両親のヨセフとマリアは帰ろうとしましたが、イエス様の姿が見当たりません。はじめは、一緒に来たナザレ村の人たちと一緒だろうと、心配もしていなかった両親でしたが、いつまでたっても帰って来ません。さすがに心配になって神殿まで戻ってみると、12歳のイエス様は学者たちに囲まれながら、彼らの難しい質問に答えていたのです。イエス様のただならぬエピソードの一つですが、それだけではありません。わが子の姿を見つけて駆け寄る両親に向かって、イエス様は不思議そうにこう言いました。「どうして、私を探したのですか?私が自分の父の家にいるのは当たり前だということを、知らなかったのですか?」(マタイ2:49 )。この言葉は、神の子であることを示しています。この物語以降、約18年間、イエス・キリストの人生を明かすものは聖書に書かれていません。ただ、父ヨセフの職業である大工としての仕事をしていました。イエス様が19歳の時にヨセフは亡くなっています。ですから、家族を養っていたことでしょう。そして、イエス様が聖書に登場するのは、30歳の時です。そのときヨハネはすでに人々にバプテスマを授けていました。イエス様は自らがバプテスマを受けるために、彼の元へと来られました。しかし、ヨハネはイエス様のことを心待ちにしていたにもかかわらず恐縮して、「私こそ、あなたからバプテスマを受けるべきなのに、あなたが、私のところへ来られたのですか?」(マタイ3:14 )とためらいましたが、「今は、止めないでほしい。正しいことをすべて行うのは、我々にふさわしいことです」(マタイ3:15)と言われ、ヨハネはイエス様にバプテスマを授けました。水の中から上がられたイエス様は、天が裂けて神の霊が鳩のようにご自分に降って来るのを、御覧になりました。すると、「あなたは私の愛する子、私の心に適う者」という声が、天から聞こえました(マルコ1:9~11参照 )。エレン・ホワイトは、このように述べています。・・・『ヨルダン川で、イエスに「これは私の愛する子、私の心にかなう者である」と言われたことばは、全人類を含んでいる(マタイ3:17)。神はわれわれの代表者としてのイエスに語られた。どんなに罪や欠点をもっていても、われわれは無価値な者として捨てられることはない。「神は愛するみ子によって私たちを受け入れてくださった」(エペソ1:6・英語訳聖書)。キリストの上にくだった栄光は、われわれに対する神の愛の保証である。それは祈りの力について、すなわち人間の声が神の御耳にとどくことと、われわれの祈願が天の宮廷に受け入れられることを告げている。罪によって、地は天から切り離され、天との交わりから遠ざけられた。だがイエスは地をもう一度栄光の天と結びつけられた。イエスの愛は人類をとりまき、最高の天に達した。開かれた門から救い主の頭上にさした光が、試みに抵抗するために助けを祈るとき、われわれの上にさすのである。イエスに語られたみ声が、信じている一人ひとりにむかって、「これは私の愛する子、私の心にかなう者である」と言われるのである。「愛する者たちよ、私たちは今や神の子である。しかし、私たちがどうなるのか、まだ明らかではない。彼が現れる時、私たちは、自分たちが彼に似るものとなることを知っている。そのまことの御姿を見るからである」(Ⅰヨハネ3:2)。われわれのあがない主が道をお開きになったので、どんなに罪深い者でも、どんなに困っている者も、またどんなにしいたげられ、あなどられている者も、天父に近づくことができる。だれでもみな、イエスが備えにいかれた住居をわが家とすることができる。「聖なる者、まことなる者、ダビデのかぎを持つ者、開けばだれにも閉じられることがなく、閉じればだれにも開かれることのない者が、次のように言われる。‥‥見よ、私は、あなたの前に、だれも閉じることのできない門を開いておいた」(黙示録3:7,8)』(各時代の希望上118、119頁)

 これは、私たちにとって、「最高に神からの祝福を受けている」ということを意味しています。イエス様は、私たちの代表としてこの地上に降りてきてくださいました。ですから、バプテスマをお受けになる必要のないお方が、私たちの手本となるために、バプテスマをお受けになったのです。そして、そのことは、父なる神様ご自身が、「あなたは私の愛する子、私の心に適う者」とバプテスマを受けた私たちを認め、愛してくださるという保証を与えてくださったことになるというのです。なんと光栄なことでしょうか。アダムとエバの堕落以来、罪に覆われ、神との断絶状態に陥った人間という不自由な性質をお取りになったイエス様の祈りは、私たちが信仰をもって祈る祈りを代表しているのです。ですから、私たち罪人の祈りでも、イエス様を通して、神様の御耳に届き、聞き入れられるというのです。神様の大きな恵みと祝福に感謝したいと思います。イエス様は、それは「私の喜びが彼らのうちに満ちあふれるようになるため」(ヨハネ17:13)だと語られました。三位一体の愛の交わりへと私たちを招いてくださっています。感謝、感謝、感謝❣❣

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