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人生の意味は?

  • 執筆者の写真: 耕司 大平
    耕司 大平
  • 2023年4月1日
  • 読了時間: 7分

2023年4月1日(土)    「人生の意味は?」    LT(Loving Time)大平耕司

 一昨日、たまたまテレビを見ていましたら、「サバ缶を宇宙に飛ばした高校生」というドキュメンタリーがありました。2001年、福井県立小浜水産高校にやる気満々の小坂康之先生が新任教師として赴任してきたのが始まりでした。多くの人材を輩出してきた創立100年を超える名門水産高校でしたが、その時には落ちこぼれの集まるような高校になっていました。そこで出会ったのは、勉強が苦手で不真面目な生徒たちでしたが、唯一目をキラキラさせながら取り組む授業がありました。それは、開校当初から続く地元の名産品の「サバ」を使った「サバ缶」の製造実習でした。文化祭で売り出すと地元の人たちの間で争奪戦になるほどの人気でした。そこに目をつけて始めたのが、漁業の現場での課外授業。すると授業にはまるで集中しない生徒たちが一所懸命自ら作業を手伝っていました。そこで、漁師の悩みを聞いた生徒たちは、自主的に売り物にならない魚の利用方法を研究し始めました。そんな中、二人の女子生徒が小浜湾で大量に発生する巨大なエチゼンクラゲの利用方法を研究しはじめました。そして最終的に作り上げたのは、『エチゼンクラゲ豆腐』でした。クラゲを粉末化したものが豆腐の凝固に用いるにがり成分と一致することを発見したからでした。それが、全国水産高校での研究結果を発表する大会で、見事、奨励賞を受賞したのでした。小坂先生は生徒たちのそのような取り組みの励みとする為に、HACCP(ハサップ)というNASAが作った厳格な食品衛生基準をクリアし認証を受けることに見事成功しました。通常は大企業が衛生設備など1億円も費用をかけて認証を受けるものを、わずか300万円と創意工夫、そして学校をあげて教師たちの協力とで成し遂げました。そんなある日、生徒から「NASAの作った基準をクリアできたら俺たちのサバ缶も宇宙に持っていけるんじゃないの?」という言葉を聞き、ハッとさせられます。小坂先生は、さっそくJAXA東京事務局を訪問し、宇宙飛行士の食べる宇宙食でサバ缶を提供したいとの熱い生徒たちの心を伝えます。宇宙食は審査基準がとても厳しく、大企業でも何年もかかります。それから毎年入学する生徒たちにその発想が受け継がれていきます。JAXAの職員たちも何度も学校を訪ねて、色々アドバイスしてくれました。そこにはもう荒れ果てていた小浜水産高校の姿はありませんでした。しかし少子化の波が押し寄せ、小浜水産高校の統廃合を福井県が決定します。ついに鯖街道と呼ばれた小浜市の名産サバ缶が宇宙へ飛び出す夢が阻まれてしまいます。しかし小坂先生は学校存続のために漁業関係者や支援者と共に奔走します。市民の大きな閉校反対に押され、小浜水産高校は、同じく小浜市にある優秀な進学校である若狭高校の海洋科学科として存続することになります。そして「探究学習」の授業のときだけは、小浜水産高校の校舎を使い、自主研究と宇宙への夢が引き継がれました。そして、若狭高校でも、宇宙食に適したサバ缶の研究バトンを自主的に引き継ぐ3人の生徒が現れます。何度も何度も失敗を繰り返し、ついに、サバ缶が宇宙日本食の候補に選ばれました。彼らの卒業間近に研究成果が全校生徒の前で発表されると、普通科も含んだ学校全体から大きな評価を得ました。またそのバトンを受け継いだのが、4人の女子生徒です。まだ残されていた課題をクリア―することに、またまた奮闘します。そしてついに、2018年11月に、若狭高校のサバ缶が宇宙日本食に承認されました。しかし、承認されても宇宙飛行士が選んで食べてくれたのか分からないままで、彼らは卒業を迎えます。また、そのバトンが新しい3人の女子生徒に受け継がれます。彼らは、サバ缶の味をもっと美味しくするために研究を重ねます。彼らが研究学習を開始した半年後、2020年11月27日、小坂先生にJAXA職員からメール動画が届きます。それは当時、ISS(国際宇宙ステーション)に滞在中だった野口聡一宇宙飛行士の宇宙からのYouTube動画。その第一回目で若狭高校のサバ缶が紹介されたのでした。小坂先生が赴任してから20年、生徒たちがバトンを繋いでついにゴールに到達した瞬間でした。そして、2021年、またまた生徒たちのバトンリレーによって、さらに地元の缶詰会社とコラボし、「宇宙サバ缶地上化計画」を進め全国にこのサバ缶を発売開始しました。このエピソードは英語の教科書に掲載さるなど、かつての教育困難校の挑戦は、日本中から尊敬を集めています。多くの生徒がこれによってその後の人生に大きな祝福を受けています。

 さて、これはほんの短い20年の物語ですが、この間でも歴史というものが意味をもって、この生徒たちに受け継がれ、彼らの人生に大きな影響を及ぼしています。だとするならば、私たちの人生にとって大きな意味をもたらす、人間の歴史というものに注目するのは当然のことだと思います。今日のテーマの「人生の意味」について考えるのに、私たちにはどのような祝福の「歴史」があるのか?そして、それをどのように受け継いでいけばいいのか、自主的に研究し、取り組んでいくのは私たちの責任でもあるということを、皆様と共に自覚して、心に刻み込みたいと思います。

 まず、私たちにとって大事なのが日本の歴史です。私たちは日本人として生まれ、日本のルーツは、古事記(奈良時代の紀元720年に編纂)に記されてあります。はじめに天上界の高天原(たかまがはら)に五柱(ごはしら)の神様が、現れたところからはじまります。その後に現れた伊耶那岐(イザナギ)と伊耶那美(イザナミ)の神が日本全土を造っていきます。そして、天照大御神(アマテラスオオミノカミ)が生まれます。八百万の神々で最高位に位置しているのが天照大御神で、伊耶那岐の左目から生まれました。その後天上世界を治める太陽を司る女神となり、現在は、伊勢神宮の内宮を代表として全国に祀られています。また、天皇の祖神であり、日本で最も重要な神様のひとりとして、あらゆる願いを聞き届けるとし所願成就の神様として知られています。その神々の子孫が、我々日本人というわけです。そして、もう一つ大事な歴史は、創造論です。これは、聖書の教えに基づくもので、人間は神様から造られたというものです。古事記や種の起源は数百年前に出たものですが、聖書は世界最古の書物で紀元前15世紀から紀元の初めの間に記されたものです。聖書の最初に、「神は御自分にかたどって人を創造された。神にかたどって創造された。男と女に創造された。」(創世記1:27)とあります。そして、その目的までも書かれてあります。「あなたは心を尽くし、魂を尽くし、力を尽くして、あなたの神、主を愛しなさい。・・自分自身を愛するように隣人を愛しなさい。・・世も世にある欲も過ぎ去って行きます。しかし、神の御心を行う人は永遠に生き続けます。」(申命記6:5,レビ記19:18,Ⅰヨハネ2:17)。つまり、『人間は、神に似せて造られた存在であり、叡智と尊厳が備えられた。それ故、神と隣人を愛しつつ生活しなさい。そうすれば、永遠の命が与えられます!』。現在、世界の人口の三分の一の24億人がクリスチャンです。神様の愛の対象として人間をお造りになられた事実は、大きな喜びにつながります。そこには、私たちの存在理由が明らかにされています。この宇宙を創造された全知全能の神は、愛の人格神なのです。日本語には男子、女子という言い方がありますが、この呼び名は、神の子であるところからきています。そしてそこには、農耕民族としての歴史、神の子孫としての叡智と尊厳が与えられています。日本には奴隷制度は皆無です。神の子孫である天皇自ら畑を耕し、その年の収穫の初穂(稲穂)を天照大御神にお供えします。11月23日に新嘗祭として宮中で執り行われます。かつては日本国民が全国からこぞって参加していました。そして日本には武士道があります。「武士は食わねど高楊枝」という言葉がありますが、誇り高き民族性の表われです。かつては士農工商という身分制度がありましたが、武士には、石高制で米が上納され、権力にお金は持たさず、そのかわり町民に商業をさせて金銀を流通させるといった、とても理に適った制度がありました。それで、300年近い江戸時代の平安社会が保たれました。興味深いのが、神道が聖書と酷似し、日本人のルーツはユダヤ人だという説もあります。・・・人生の意味は聖書にあります。自分は神の子であるという信仰の先祖から受け継いだ命のバトンを自主的に受け継ぎ、聖書の研究の中にそれぞれの人生の意味があることを見出し、次の子孫にバトンを渡したいものです。                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                             

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