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  • 執筆者の写真耕司 大平

奇跡を超えた力!

2023年12月16日(土)  「奇跡を超えた力!」  LT(Loving Time)大平耕司

今日私に与えられた聖書のメッセージです。

マタイ4章4節『イエスはお答えになった。「人はパンだけで生きるものではない。神の口から出る一つ一つの言葉で生きる」と書いてある』・・・ヨハネからバプテスマを受けられたイエス様は、神に導かれてヨルダン川から、ユダの荒野へ向かわれました。それは、わざわざ悪魔から誘惑を受けるためではなく、一人になってご自分の使命と働きを熟考するためでした。断食と祈りによって、ご自分がこれから歩まれる血みどろの戦いの為に、準備されるのでした。悪魔は、救い主が荒野へ行かれたことを知り、この時こそ、イエス・キリストに近づく最上の時であると思ったのです。

イエス様はそこで40日間の断食を行われました。この40という数字は、イスラエルの民が40年間荒野をさまよったことに似ています。イエス様がお生まれになる1500年前にエジプトでの奴隷状態から解放されて、モーセ率いるイスラエルの民は、乳と蜜の流れる彼らの故郷カナンの地を目指して40年間さまよいました。ゆっくりでも40日あればたどりつけるものを、神を試みたことで信仰心が崩れ去ってしまったことが原因でした。しかし、ここでイエス様は、悪魔の誘惑に耐え続けられました。その力の源泉は、神の御言葉でした。40日もの間、イエス様は断食し、祈られました。飢えのために体は弱くなり、衰え、精神的苦悩のために疲れ果て、もはやもともとのイエス様の顔を想像できなくなるまでやつれ果てられました。そこへ、悪魔が光の天使を装い、イエス様を試みにやってきました。アダムとエバを誘惑したように、声をかけたのです。「もし、あなたが神の子であるなら、これらの石がパンになるように命じてごらんなさい」(マタイ4:3)。イエス様が、ヨハネからバプテスマを受けられた時に、「これは私の愛する子、私の心に適う者」(マタイ3:17)と神の保証が与えられました。悪魔はこの言葉がイヤでたまらないのです。この言葉をイエス様が疑うように仕向けたいのです。ですから、「もし、あなたが神の子であるなら」という言葉の中に、このような悪魔のそそのかしが隠されています。「もし、あなたが神の子であるなら、果たして神はこのような目にあなたを遭わせるだろうか。神は子であるあなたを食物もなく、助ける友もなく、慰めもないまま、危険な獣がいるこの荒野にほうり出したままで置かれるだろうか?だから、もし、あなたが神の子であるなら、この差し迫った飢えから解放されることによって、あなたの力を示しなさい。この石がパンになるように命じなさい」。このように悪魔は言いました。悪魔は、イエス様が極度の空腹に迫られて、神への信仰を失い、自分自身のために奇跡を行うように望みました。もしも、そのようにイエス様が為されたら、悪魔の思うままです。アダムとエバには、このような手口で、神との信頼関係を失わせ、罪を犯させたのです。罪とは、的外れという意味です。つまり、あるべき関係が壊れた状態を指します。つまり、神との信頼関係が失われ、糸が切れたタコのように、あるいは、飼い主のいない羊のように、さまよい、あげくの果ては、滅びゆく人間の状態のことです。私たちは、この暗黒の罪の中をさまよい歩いています。イエス様は、そのような壊れた神との信頼関係を回復させるためにおいでになりました。イエス様は、私たちがこのような誘惑に会ったときに、神への信仰と服従の模範を示すためにおいでになったのです。イエス様は、この危機の時に、聖書の御言葉(申命記8:3)を用いて答えられました。『「人はパンだけで生きるものではない。神の口から出る一つ一つの言葉で生きる」と(聖書)に書いてある』(マタイ4:4)と。

悪魔は、同じように、私たち信仰者にも声をかけます。苦しい時、悲しい時、絶望の日々を経験しているときに、『「もし、あなたが神の子なら」、果たして神はこのような目にあなたを遭わせるだろうか?』と。そして、世界中の国々での成功例やあるいは幸福そうな人々の姿を見せつけて、「もし、ひれ伏して私を拝むなら、これをあなたに与えよう」と悪魔はそそのかすのです。エレン・ホワイトはこれに対してこのように述べています。

『「人はパンだけで生きるものではなく、神の口から出る一つ一つの言葉で生きるものである」(マタイ4:4)。キリストに従う者にとって、神に仕えることと世俗の事業を進めることとが両立しない場合がしばしばある。おそらく神のあるはっきりした戒めに従えば生活の手段がたたれるようにみえるであろう。だがこの世において信頼できる唯一のものは神のみことばである。「まず神の国と神の義を求めなさい。そうすれば、これらのものは、すべて添えて与えられるであろう」(マタイ6:33)。この世においてさえ、天の父なる神のみこころから離れることはわれわれのためにならない。神のみことばの力を知る時、われわれは食物を手に入れたり、自分のいのちを救ったりするためにサタンのそそのかしに従うようなことをしない。われわれの唯一の質問は、神のご命令は何か、神の約束は何かということである。これがわかれば、われわれはそのご命令に従い、その約束に信頼するのである。サタンとの最後の大争闘において、神に忠実な者は、この世の一切の支持がたたれるのを見る。彼らは地上の権力に従うために神の律法を破ろうとしないので、売ることも買うことも禁じられる。ついには、彼らを殺せとの布告が出される(黙示録13:11~17参照)。しかし忠実な者には、「このような人は高い所に住み、堅い岩はそのとりでとなり、そのパンは与えられ、その水は絶えることがない」との約束が与えられている(イザヤ33:16)』(各時代の希望上132頁)。

それから悪魔は、イエス様を聖なる都に連れて行き、神殿の屋根の端に立たせて言いました。『もしあなたが神の子であるなら、下へ飛び降りてこらんなさい。「神はあなたのために御使いたちにお命じになると、あなたの足が石に打ちつけられないように、彼らはあなたを手でおさえるであろう」と書いてありますから』(マタイ4:5,6)。イエス様が、先に御言葉で答えられたので、今度は悪魔も御言葉(詩篇91:11)で誘惑しようとします。しかし、強制はできないのです。私たちの意志が悪魔に同意しないかぎり、悪魔は支配できません。イエス様は御言葉(申命記6:16)で答えられます。『「あなたの神である主を試してはならない」とも書いてある』(マタイ4:7)。そして、最後に悪魔は、イエス様を非常に高い山に連れて行き、世界中の国々とその繁栄ぶりを見せて言いました。「これらの国々の権威と栄華とをみんな、あなたにあげましょう。これらは私に任せられていて、だれでも好きな人にあげてよいのですから。それで、もしあなたが私の前にひざまずくなら、これを全部あなたのものにしてあげましょう」(ルカ4:6,7)。しかし、イエス様は、またしても神の御言葉(申命記6:13)で叱責されました。『退けサタン。「あなたの神である主を拝み、ただ主に仕えよ」と書いてある』(マタイ4:10)。

神のご命令とは、愛に従い、神と神の家族を愛し、イエス・キリストの品性に近づくこと、そして、神と人に仕え、福音を伝えることです。また、神の約束とは、信頼と服従により、永遠の命を得て、天の栄光と平和、神との愛の交わりの無情の喜びにあずかることです。その神のご命令を為すために、悪魔の妨害や誘惑に打ち勝つために必要なものは、神の奇跡ではなく、聖書を通して私たちに語られた御言葉です。イエス様は、御自身を守るために、御自身のために奇跡をなさいませんでした。その代わり、御言葉により信仰を守られたのです。すべて神への信頼により、神の守りに身を任せられました。イエス・キリストの誕生、それは、悪魔に支配された人類を取り戻すためです。私たち人間と同じ、罪に弱い姿と性質をお取りになり、奇跡ではなく、私たちでもできる御言葉に寄り頼み、神に信頼を置き、悪魔に打ち勝つ人生を示されました。私たちも同じように歩むためです。

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