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首尾一貫した人生!

  • 執筆者の写真: 耕司 大平
    耕司 大平
  • 2023年6月23日
  • 読了時間: 7分

今日私に与えられた聖書のメッセージです。 2023 年 6 月 24 日(土) 「首尾一貫した人生!」 LT(Loving Time)大平耕司 ルカ 16 章 13 節『どんな召し使いも二人の主人に仕えることはできない。一方を憎んで他方を愛するか、一方に親しんで他方を軽んじるか、どちらかである。あなたがたは、神と富に仕えることはできない。』・・・これは、イエス様の「不正な管理人」のたとえの最後の箇所です。・・・イエスは、弟子たちにも次のように言われた。「ある金持ちに一人の管理人がいた。この男が主人の財産を無駄使いしていると、告げ口する者があった。そこで、主人は彼を呼びつけて行った。『お前について聞いていることがあるが、どうなのか。会計の報告を出しなさい。もう管理を任せておくわけにはいかない』。管理人は、考えた。『どうしようか、主人は私から管理の仕事を取り上げようとしている。土を掘る力もないし物乞いをするのも恥ずかしい。そうだ。こうしよう。管理の仕事をやめさせられても、自分を家に迎えてくれるような者たちを作ればいいのだ』。そこで、管理人は、主人に借りのある者を一人一人呼んで、まず最初の人に、『私の主人にいくら借りがあるのか』と言った。『油百バトス』と言うと、管理人は言った。『これがあなたの証文だ。急いで、腰を掛けて、五十バトスと書き直しなさい』。また別の人には、『あなたは、いくら借りがあるのか』と言った。『小麦百コロス』と言うと、管理人は言った。『これがあなたの証文だ。八十コロスと書き直しなさい』。主人は、この不当な管理人の抜け目のないやり方をほめた。この世の子らは、自分の仲間に対して、光の子らよりも賢くふるまっている。そこで、私は言っておくが、不正にまみれた富で友達を作りなさい。そうしておけば、金がなくなったとき、あなたがたは永遠の住まいに迎え入れてもらえる。ごく小さな事に忠実な者は、大きな事にも忠実である。ごく小さな事に不忠実な者は、大きな事にも不忠実である。だから、不正にまみれた富について忠実でなければ、だれがあなたがたに本当に価値あるものを任せるだろうか。また、他人のものについて忠実でなければ、だれがあなたがたのものを与えてくれるだろうか。・・冒頭聖句・・・。 ある金持ちが、自分の財産を管理するために一人の男を雇っていました。その男に全財産を任せていました。しかし、その男は自分のためにお金を使い、それがばれてしまいました。そこで、主人に呼ばれて、会計報告を出せと命令されました。もしも会計報告にいい加減なところがあったら、クビだと言われました。追いつめられ、困ってしまった男はそれからいったい何をしたのでしょうか。イエス様がしてくださったお話のなかでも、緊張感あふれる、興味ある物語です。私たちがこの男だったら、考えられる道は何でしょうか。とにかく主人に徹底的に謝り抜いて、何とか側に置いてもらおうと決心することもできたでしょう。あるいはまた、ここまで悪いことをしてきたのだから、きっばり諦めて、放り出されて、最初からやり直すこともできます。肉体労働でも何でもやって、一から出直そうという考え方もできたかもしれません。ところが、この男はどのどれもしませんでした。思いついたのは、今まで主人に借りを作ってしまった人々を呼び出したのです。そして、改めてどれだけの借りがあるか確かめさせます。ある人は油 100 バトス分と言いました。1 バトスは 23 リットルです。ですから 2,300ℓ(約 2 トン)の油です。また他の人は、小麦 100 コロス、1 コロスは 230 リットル、つまり 23,000ℓ(約 18 トン)の小麦に なります。そこで、この男は、その場で借用書は書き換えさせます。最初の 2 トンの油を 借用の男は、半分の 1 トンにしてやります。そして、小麦 18 トンを借用の男は、14 トンにしてやります。負債の証書を次から次へと書き換えさせて、返すべき額を少なくしてやりました。どうしてかというと、ここで恩を売っておいて、あとで、自分がクビになった時に、自分が恩を売っておいた男たちの所へ行き、自分の面倒を見てもらうためです。悪賢い男の手口です。これはイエス様のたとえ話ですが、実際にありそうですね。 この話の内容は、とても分かりやすいものです。そして聖書の中でも、このたとえ話は


よく知られています。なぜかと言いますと、イエス様が話されたにしては、不道徳すぎるからです。しかも、この主人は、「この不正な管理人の抜け目のないやり方をほめた」とあります。この口ぶりですと、見どころがあるということで、この管理人は仕事を続けられたかもしれません。主人も、もともと、自分が雇っていた管理人と同じように「抜け目のない」人であって、自分と同類の人間をほめたのかもしれません。しかし、問題なのはイエス様が決して否定的に語っておられないということです。不正な管理人を決して非難してはおられません。むしろ、私たちの手本にしなさいと言っておられるようです。

なかなか難問です。どうしてイエス様は、このように徹底して偽り、主人をだまそうとし、しかも自分を助けるのに、今まで自分が貯めた財産を誰かにあげて、助けを乞うというのではなく、その場になっても、主人の財産を用いて自分の立場を確保しようとした悪人をおほめになったのでしょうか。もちろん、イエス様は、管理人の不正を強調しておられます。「不正にまみれた富」とさえ呼んでおられます。私たちが戸惑うのは承知の上で話されたようにも思われます。明らかに私たちに何かを気づかせるためのようです。

イエス様は、「この世の子らは、自分の仲間に対して、光の子らよりも賢くふるまっている。そこで、私は言っておくが、不正にまみれた富で友達を作りなさい。そうしておけば、金がなくなったとき、あなたがたは永遠の住まいに迎え入れてもらえる」。ここでは

「この世の子ら」と訳されていますが、他の聖書箇所では、「闇の子」とも訳されています。つまり、「光の子」に対する「闇の子」です。

先日、ある女性画家へのインタビューが放送されていました。最近とても評価されて、売れっ子の絵画アーティストです。彼女が小学生の頃、絵が好きだから将来は画家になると母親に話したそうです。母親は音楽家として生きてきたので、その道で生きるというのはとても大変だと実感していました。それで、娘にそれを伝えたくて、一つの絵本を買ってきて読みなさいと与えたそうです。その本は、「フランダースの犬」でした。少年ネロは、画家志望でしたが、極貧の中、放火の濡れ衣を着せられて、最後は、愛犬のパトラッシュと共に雪が降り積もる極寒の夜、教会の大聖堂の「キリストの昇架」の絵の前で息絶えるという物語です。これを読んだ彼女は、“娘が画家を諦めてくれる”との母親の思惑に反して、少年ネロはとても要領が悪い子だからダメなんだと結論付けました。それよりも、「アラビアンナイト」に出てくるような、“ずるがしこさ”が生きていくためには必要なんだ。むしろ、そのような人間が称賛されるんだと確信しつつ、その後、海外留学で苦労を積んだ末の今の自分があると結びました。何か、身につまされそうなお話です。

イエス様は、「闇の子」つまり、神を信じていない人たちの悪賢い生き方に、徹底的に

「首尾一貫」した闇の子の姿を示唆されました。もちろん、その生き方を称賛されて、私たちに勧めておられるわけではありません。そうではなくて、「光の子」と自認している私たちの生き方を振り返る必要を語られます。クリスチャンとしての「光の子」を自認していながら、私たちは世に生きています。世には不条理がいくらでもあります。会社では不本意でも上役や会社の命令に従わなければなりません。言ってはいけないと思う事を言わないと商売が成り立たないかもしれません。人間関係を保つために嘘を言ってしまう事もあるかもしれません。光の子が闇の子と共に生きていくには、妥協しなければなりません。そのように生きていながら、なおも、私たちは、自分は光の子なのだと自認しています。何かおかしいですね。イエス様は、そのような私たちの中途半端さに目を向けておら れるのではないでしょうか。神を友とすることを第一とし、神に喜んで迎えていただけるような生活を、自分のこの世のさまざまな財産、さまざまな才能、どんなものを使ってでも徹底して生きる、そのことがここで勧められているように思われます。そのあとの「あなたがたは、神と富とに仕えることはできない」とのイエス様の御言葉は、徹底した光の子としての「首尾一貫した人生」を私たちに提示しておられます。選ぶのは私たちです!

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